デスクワーカーの猫背・巻き肩を改善。元プロボクサーの整体師に教わる「自宅でできる猫背改善ストレッチ」
  • Hatena
  • Twitter
  • Facebook
  • Instagram
  • YouTube

デスクワーカーの猫背・巻き肩を改善。元プロボクサーの整体師に教わる「自宅でできる猫背改善ストレッチ」

2020年10月02日

デスクワーカーの悩みに多い「猫背」

毎日のデスクワークや長時間のスマートフォンの使用により、「猫背」に悩む人が増えています。

猫背の姿勢は、外見はもちろん健康面にも悪い影響を及ぼします。

しかし「改善したい」という気持ちはありつつも、具体的に何をすれば良いかわからない人は多いのではないでしょうか。

 

カラダチャンネルでは、埼玉県志木市「笑顔生活治療院」代表・荒川拓郎先生に、猫背を解消するストレッチ方法について教えていただきました。

 

>>肩こり、首こり、猫背に。まったく新しい【ストレートネック枕】

 

 

荒川先生は、なんとJBC認定ボクサーライセンスを持つ元プロボクサー。

引退後は理学療法士の資格を取得し、以前勤めていた病院では多くの方のカラダの悩みに向き合ってきました。表面ではなく、深部にアプローチする施術で評判の整体師です。

 

「猫背」の原因、カラダに起こる問題とは?

 

──そもそも「猫背」や「巻き肩」とはどういった状態を指すのでしょうか。

 

荒川拓郎先生(以下・敬称略):「猫背」とは円背(えんぱい)とも言われ、頭や顎が前に突き出し、かつ脊柱が構造的に変化している状態です。
年齢とともにカラダを支える筋肉が減ることによって、徐々に猫背になってしまいます。また、若い方でもパソコンやスマートフォンの使用で前屈みになる姿勢が長い場合、猫背になりやすいです。

 

──たしかに、ずっとスマホをいじっていると背中が丸くなっているなと感じることがあります。

 

荒川:ちなみに、猫背の人に多い「巻き肩」は耳線よりも肩が前に出ている状態。「猫背」はカラダ全体のこと、「巻き肩」はその肩の状態のみを指します。

 

 

──なるほど。では、猫背によって起こるカラダの変化について教えてください。

 

荒川:猫背により姿勢の変化が起こると、体重の重心位置が変わってしまいます。それによって肩コリや腰痛を引き起こすことがあるんです。また、猫背の姿勢は交感神経が優位になりやすく、寝つきが悪くなりがちとも言われています。

 

──猫背は快眠の妨げにもなりうる、と。

 

荒川:また、とくに高齢の方は嚥下(※えんげ。薬などを飲み下すこと)や呼吸にも影響を与えるので、外見の印象だけでなく健康面でも猫背にならないように意識することが大切です。

 

 

>>肩こり、首こり、猫背に。まったく新しい【ストレートネック枕

ストレッチは猫背を解消する方法の一つ

 

──根本的に猫背や巻き肩を解消するには、どうすれば良いのでしょうか。

 

荒川:猫背の原因については、人によって環境が異なるため一概には言えないのですが、毎日のストレッチは非常に有効だと思います。生活習慣やカラダの使い方の癖で前屈みになった姿勢を、ストレッチを行って正常な位置に戻していきましょう。

 

ステップ①:正座の姿勢で背筋を伸ばす

▲スペースの後ろで正座になり、背筋を伸ばします。肩の力は抜いてリラックスしましょう。正座になることで骨盤が立ち、正しい姿勢になります。この姿勢から前方に伸ばすことが大切です

 

ステップ②:前屈みになり両手を膝の前につく

▲正座の姿勢から前屈みになり、膝の斜め前に両手をつきます

 

ステップ③:両腕を前方へ伸ばす

▲ゆっくりと両腕を前方へ伸ばしますこれを1分キープ。1日3セット行うと効果的

 

▲指先は真っ直ぐにし、背中の伸びを感じながら気持ちの良いところでキープするのがポイント。呼吸は止めずに行いましょう

 

荒川:このストレッチをすることで、生活習慣やカラダの使い方の癖で前屈みになった姿勢を正常な位置に戻していくことができます。

 

 

──これなら簡単ですし、毎日の習慣にもできそうですね。

 

荒川:もちろん、このストレッチを行ったらすぐにその日から猫背が改善されるというわけではありませんが、徐々に姿勢が良くなってくることを実感できるはずですよ。自分のカラダの様子を見ながら続けていきましょう。

 

 

取材協力

荒川拓郎(あらかわ・たくろう)

「笑顔生活治療院」代表。理学療法士。元プロボクサー。地域の方のカラダの不調や相談に乗り、それぞれの方にあったアドバイスや施術を行っている。

WEBサイト:笑顔生活治療院

 

▼合わせて読みたい

 

【参考記事】

・ストレッチングの実際 | e-ヘルスネット(厚生労働省)