カラダの歪みを整えるストレッチ「半跏趺坐(はんかふざ)」で、全身の左右バランスを調整する
2020年07月09日「カラダの歪み」を整えるストレッチ方法
カラダが歪むことによって、呼吸は浅くなり、自律神経が乱れ、内臓の働きも低下すると言われています。また「理由はわからないけど、なんとなく体調が悪い」という不定愁訴の原因にもなるのです。
カラダチャンネルでは、千葉県松戸市「常盤平整骨院」院長・市澤佑樹先生に、カラダの歪みを整えるストレッチ方法について教えていただきました。
市澤先生は、柔道整復師・鍼師・灸師・按摩マッサージ指圧師の4つの国家資格を取得し、全身のバランス調整を得意としているカラダのプロです。
カラダの歪みは不定愁訴の原因?
——カラダが歪むことよって、頭が重い、イライラする、よく眠れない……など不調(不定愁訴)が起きるのはなぜですか?
市澤佑樹先生(以下・敬称略):カラダの歪みは、呼吸や自律神経にも影響するからです。ちなみに「カラダの歪み」とは、筋肉が縮み、カラダ(筋肉・骨)の左右前後のバランスが崩れている状態のこと。例えば、呼吸が浅くなると脳に酸素がいきにくくなりますよね。これが進行すると脳は酸欠状態になり、頭痛の症状として現れることもあるのです。
また、自律神経の乱れもさまざまなカラダの不調を引き起こします。睡眠が浅くなったり、わけもなくイライラしたり……。とくに胃腸は自律神経の影響を大きく受けるので、便秘などの症状も現れやすくなります。
——毎日を健やかに過ごすために、カラダの歪みを整える方法を教えてください。
市澤:カラダの歪みを整えるには、縮んだ筋肉をストレッチで伸ばすことが大切です。全身の左右バランスが調整され、カラダが楽に感じられるようになるはず。ストレッチを行うことで筋肉が緩むので、怪我のリスクも減りますよ。
縮んだ筋肉を伸ばし、骨盤(仙腸関節)の動きをよくする「半跏趺坐」
市澤先生いわく、カラダの歪みを整えるには、筋肉を伸ばすストレッチが大切だということでした。
今回は、縮んだ筋肉を伸ばし、骨盤(仙腸関節)の動きをよくすると言われる「半跏趺坐」を学びましょう。
市澤:半跏趺坐は、床に座ったままの状態で、上半身をゆっくりと前に倒すストレッチ方法です。1日1回、1〜2分で出来る簡単なストレッチなので、ぜひ試してみてください。
ステップ①:胡座(あぐら)の姿勢になり、片方の脚を一方の脛の上に乗せる
▲胡座の姿勢になり、片方の脚を一方の脛の上に乗せる
▲横から見た姿勢がこちら。肩の力は抜き、背筋は軽く伸ばす
ステップ②:上半身を前に倒す
▲足は脛の上に重ねたまま、上半身を腰から前にゆっくりと倒す。手も前方へ軽く伸ばし、全身の力を抜く。これを20秒〜1秒キープ。1日1セット、毎日行うと効果的
▲足を上げている方のお尻の後ろの伸びが感じられるはず。左足を上げている場合、指を指している箇所あたりの伸びを意識して行う
市澤:この半跏趺坐は、縮んだ筋肉を伸ばすだけではなく、骨盤(仙腸関節)の動きもよくすることができます。決して無理はせずに、呼吸を意識してゆったりと行うことがポイントです。慣れてきたら、両方の足を結んだ形で交差させて座る、結跏趺坐(けっかふざ)にもトライしてみてください。結跏趺坐で座ると、自然と腰が中心に入り、さらに背筋が伸びるのを感じると思います。
「半跏趺坐」のストレッチを行うことによって、縮んだ筋肉が伸び、カラダ(筋肉・骨)の左右のバランスが整います。
ストレッチを習慣化し、健康的なカラダを目指しましょう。
市澤佑樹(いちざわ・ゆうき)
「常盤平整骨院」院長。千葉県松戸市に常盤平整骨院を開業。柔道整復師、鍼師、灸師、按摩マッサージ指圧師の4つの国家資格を取得。地域に密着した治療院として、全身のバランスを調整する治療を行っている。
【参考記事】
・不定愁訴 | 看護師の用語辞典 | 看護roo![カンゴルー]