直腸に異物挿入!?なぜそんなものが… 命の危険や紛争の原因にもなる危険な異物たち
2023年05月31日異物挿入が引き金に?
旧ユーゴスラビアのコソボで起きたとある農夫の異物挿入。事故なのか事件なのか、真相を巡って民族間の対立が激化した結果、国家解体へと発展しました。
噓のようですが、まぎれもない事実であることに驚くことでしょう。
ジョルジェ・マルティノヴィッチ事件
1985年5月1日、セルビア人農夫のジョルジェ・マルティノヴィッチが病院に駆け込みました。肛門にガラス瓶が挿入されていて直腸内で瓶が割れていたのです。
マルティノヴィッチは「ふたり組のアルバニア人に暴行を受けた」と主張していましたが、ユーゴスラビア軍の聴取では「自慰行為による事故」だと訂正しました。
しかし、軍医の調査によると「彼一人では説明できない傷」だと判断されましたが、別の内科医はやはり時以降が原因なのではと結論づけるなど二転三転していきました。
なぜ二転三転?
当時のユーゴスラビアは、複数の民族が集まった多民族国家でした。中でもコソボはアルバニア人が大多数を占め、少数派のセルビア人を排除する風相がありました。
そのため、マルティノヴィッチの怪我の真相を巡りセルビア人とアルバニア人の対立が強まっていったのです。
セルビア系の新聞社が「マルティノヴィッチの土地を欲しがったアルバニア人が犯人ではないか」などの論調を発表するなど両者の関係は日に日に悪化していきました。
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