直腸に異物挿入!?なぜそんなものが… 命の危険や紛争の原因にもなる危険な異物たち
2023年05月31日異物混入は命の危険もあり!
これまで紹介してきた事例はいずれも命に別状はなく、無事摘出されています。
当たり前のことながら、挿入時に腸を傷つけてしまうリスク、摘出時にも腸が傷つくリスクが高いことも事実です。
受診すれば大丈夫ではなく、過去にはマッサージ器のスイッチが入ったまま取り出せなくなりなくなった故例も存在するのです。
以下も異物挿入のリスクとして挙げられます。
直腸穿孔
直腸に穴が開いた状態を指します。異物混入により腸を傷つけ穿孔してしまうケースも珍しくありません。
人工肛門
異物混入による直腸穿孔が確認された場合、症状の度合いによって人工肛門を造設する必要があります。
合併症
粘膜の炎症や摘出時の粘膜損傷により術後に潰瘍や穿孔、括約筋断裂などさまざまな合併症が考えられます。
合併症リスクは24%と4人に1人の割合で発症が確認されています。
直腸挿入は特殊な例であることから、羞恥心のためすぐに退院や帰宅を望む患者が多いです。そのため、病院側で十分な観察が困難なこと多いのです。
術後しばらくしてから穿孔が確認されることもあるので注意が必要です。
また、恥ずかしさから来院せず、受信が遅れれば遅れるほど症状の悪化や合併症リスクが高まってしまうので早急な受診をおすすめします。
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