直腸に異物挿入!?なぜそんなものが… 命の危険や紛争の原因にもなる危険な異物たち
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直腸に異物挿入!?なぜそんなものが… 命の危険や紛争の原因にもなる危険な異物たち

2023年05月31日

肛門に異物を挿入すると聞くと、ゾッとする人も少なくないでしょう。ただ、排便を促す浣腸など医療行為として挿入することもあります。しかし、意図して挿入した結果、取り出せなくなってしまう事故は多く報告されています。
想定される挿入物からどうやったら挿入できるのか疑問に思えるものまで多岐にわたって事例から紹介していきます。

ダメ!ゼッタイ! ゾッとする “肛門異物挿入患者”事例3選

日本腹部救急医学会の発表によると、直腸に挿入された異物の内訳は性的玩具が最も多いといいます。
ただ、下のグラフの通り瓶類・プラスチック製品・缶類なども高い割合を占めていることが分かります。

さらには靴ベラや石膏など一般的には理解しにくい挿入物の事例も報告されています。これらは自力で取り出すことができない場合には、当然ながら摘出手術が必要になり、病院のお世話になることに…
そんな〝まさか″な異物挿入の事例をご紹介していきます。

巨大異物の直腸挿入症例

①靴べら(約24cm)、針金(約30cm)患者…65歳・男性

靴べらを風呂の椅子の穴に刺しておいたことを忘れ、誤って座ってしまい、肛門内に入った。取り出すために針金を用いたところ出血したため受診。針金がS状結腸を貫通する重傷だったが、開腹手術により入院13日目で退院した。

②石膏(約18cm×約6cm×約6cm)患者…32歳・男性

自慰行為のために先に肛門に挿入しておいたコンドームの中に灯油ポンプを用いて液体状の石膏500ミリリットルを注入したところ、排出できなくなり救急外来で受診。全身麻酔による開腹手術で摘出されたが、直腸粘膜の損傷が確認された。

③トウモロコシ(約5cm×約18cm)患者…47歳・男性

性的行為(SM)の最中、パートナーにトウモロコシを挿入され、抜去できなくなり受診。リスター鉗子でトウモロコシをつかみ、下腹部を圧迫しながら摘出した。幸いにも明確な粘膜損傷は見られなかったため、入院4日目で退院した。

その他の意外な異物挿入

上肢(腕)49歳・男性
洗剤容器(6cm×21.5cm) 67歳・男性
シャワーヘッド(5cm×14cm) 53歳・男性
ソーセージ(2cm×18cm) 50代・男性
哺乳瓶(5.5cm×17cm)43歳・男性
電動歯ブラ(2.5cm×18cm )62歳・男性

※参照『日本腹部救急医学会雑誌』33巻3号より

また、筆記用具のように細い異物や小さい異物は直腸内に完全に入り込んでしまうと自力で取り出すことが困難になるので病院に駆け込むケースが見られます。