【歩くヨガ】呼吸とステップをシンクロさせる「アフガニスタン流ウォーキング法」が効果絶大だった
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【歩くヨガ】呼吸とステップをシンクロさせる「アフガニスタン流ウォーキング法」が効果絶大だった

2020年12月16日

今回のコロナ禍では、全世界的に外出が制限されている。

ロックダウンを導入する国も多く、フランスでも3〜5月に続き、10月から12月中旬まで2度目のロックダウンが敢行された。

 

その間も、散歩やジョギングなどの軽い運動目的での短時間の外出は認められていたので、ふだんは特にウォーキングをしていないような人も、足腰を鈍らせないためだけでなく、ストレス発散目的でも、駆られたように街歩きしていた。

 

 

しかし、どうせ歩くなら、ほんのちょっとのコツで、大きな健康効果をもたらしてくれるウォーキングをしてみるのはどうだろう?

ということで、今回ご紹介したいのが、『Marche Afghane(マルシェ・アフガン)』と呼ばれる、アフガニスタン式ウォーキング法だ。

 

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疲労を軽減する歩行法……アフガニスタン式ウォーキング法とは?

 

アフガニスタン式、というのはなんとも聞きなれない感じだが、これは80年代に国際連合の任務でアフガニスタンに駐在していたフランス人外交官、エデュアルド・G・スティグラー氏が、現地での経験をもとに提唱したものだ。

彼は帰国後『Régénération par la marche afghane』(アフガニスタン式ウォーキング法による再生)と題した著書を発表した。

 

きっかけは、アフガニスタンに滞在中、現地の遊牧民たちが徒歩で移動している場面に何度も遭遇したことだった。

国の反対側から700kmも歩いてきたキャラバン隊もいたが、年老いたメンバーや子供たちもみな、大荷物を積んだラクダを引きながらも、大きな歩幅で颯爽と、力強く前進していく。

 

そして何100kmもの距離を、野営しながら一気に歩き通すのだ。

 

 

「どうしたらそれが可能なのか?」と興味をもって観察を続けていると、彼らの歩行法に、ちょっとした「コツ」があることに気がついた。

それは、呼吸とステップに絶妙なシンクロがあるということ。

そして、同じテンポを保って歩くことが、疲労を軽減する秘訣であるようだった。

 

 

たとえば、

 

息を吸いながら3歩、

肺が満タンの状態で1歩、

吐きながら3歩、

肺が空の状態で1歩。

 

これを同じリズムで繰り返す。

肺の容量には個人差があるから、2歩ずつでも4歩でも、それぞれが自分にあったリズムをみつけ、それを繰り返す。

 

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呼吸とステップをシンクロさせて歩くだけで、こんなにメリットが

 

もう一つのポイントは、道の起伏に応じてリズムを変えること。

遊牧民たちが歩くのは、平坦な道ではない。

より楽にアップダウンを攻略するために、彼らは上り坂、とりわけ傾斜がきつくなるほど、呼吸のリズムを短くしていた。

たとえば、平坦な道で、吸って、吐いてをそれぞれ4歩ずつで歩いていたなら、傾斜がきつくなるごとに、3歩ずつ、2歩ずつ、と、インターバルを短くしていく。

 

 

これがなぜ、疲労を感じず長期間歩き続けられることにつながるのかというと、

呼吸とステップをシンクロさせて一定のリズムで歩くと、体内により効果的に酸素がとりこまれる。

それによって脂肪からエネルギーを取り出す働きが促進されるからだという。

 

しかしそれだけでなく、

 

・血液のめぐりをよくする

・代謝を活性化する

・呼吸量が増える

・免疫力を高める

・効果的に体内に酸素が送り込まれることで脳の働きもよくなる

・老化が進むのを遅らせる

・筋肉疲労を抑える

 

といった、健康面にも数々の効果があるという。

 

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アフガニスタン式ウォーキング法で体内に効果的に酸素を取り込む

 

このアフガニスタン式ウォーキング法をカナダで指導する、『La marche afghane pour tous』(万人のためのアフガニスタン式ウォーキング法)の著者、シルヴィー・アリス・ロワイエ氏によると、一度に20~30分のウォーキングで十分に効果が得られるそうで、著書のタイトルにもあるように、それぞれの体調、年齢、などに応じて調整できるため、多くの人に向けた健康法であることも利点だ。

 

著書の中で紹介されている、ミネソタ大学で10年間かけて行った実験によれば、229人の女性に毎日1.5kmずつ、約20分間歩いてもらったところ、アフガン式ウォーキングを行っていたグループでは、82%も心臓系の疾患を発症するリスクが減少したという。

 

これは、酸素の体内への取り込みが効果的だったことで、コレステロールや血圧がより正常にコントロールされ、糖尿病や肥満、ストレス、動脈硬化などを防ぐ働きがあったことが理由だ。

 

 

ハイキングや山歩きはもちろんだが、日々のウォーキングや、ちょっとそこのコンビニまで行くときなど、歩く機会があればいつでも応用できる。

ウォーキング中の姿勢にも気を配れば、体型キープも期待できそうだ。

「歩くことは最大の健康法」とはよく聞くけれど、

 

“呼吸とステップをシンクロさせて同じリズムで歩く”

 

という簡単なひと工夫をするだけでより健康効果が高まるなら、取り入れない手はない。

「歩くヨガ」ことアフガニスタン式ウォーキング法、さっそく実践してみては?

 

【参考資料】

・La marche afghane : un “yoga de la marche” à adopter sur le champ !

・Edouard G.Stiegler, fondateur de la marche afghane | La marche bienveillante pour le corps et l’esprit

 

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