内臓脂肪を減らしたい。運動、筋トレ、食事、サプリではどれが効果的なのか
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内臓脂肪を減らしたい。運動、筋トレ、食事、サプリではどれが効果的なのか

2020年08月03日

内臓脂肪とは──「リンゴ型肥満」に注意

 

「最近、内臓脂肪が気になる……」

年齢を重ねるにつけ、そんな風に感じている人も多いのではないでしょうか。

「特定健康診査」、いわゆる「メタボ検診」で「内臓脂肪」ということばを耳にする頻度が高くなったかもしれません。

しかしそもそも「内臓脂肪」とはどんなものなのでしょう?

内臓脂肪とは、おなかにある内臓のまわりについた脂肪のことです。

ちなみに皮膚の下にあるのは皮下脂肪ですよね。内臓脂肪と皮下脂肪を比較すると、それぞれ以下のような特徴があります。

 

・内臓脂肪……つきやすく減らしやすい。男性が付きやすい。生活習慣病の原因になりうる

・皮下脂肪……つきにくいがいったんつくつきと減らしにくい。女性に付きやすい

 

内臓脂肪が蓄積した肥満は「リンゴ型肥満」と呼ばれます。

高血圧などの生活習慣病とリンゴ型肥満が組み合わさると、メタボ(メタボリックシンドローム)となってしまいます。

しかし内臓脂肪はつきやすい代わりに減らしやすいという特徴があります。

糖尿病などの生活習慣病や高血圧、心臓病・脳卒中などのさまざまな疾病リスクを高める内臓脂肪型肥満。

この機会にぜひ減らしてしまいましょう!

では次に、内臓脂肪が多いかどうかを判断する材料は何か、見てみましょう。

 

【参考記事】

・内臓脂肪とは?|ライオン公式通販サイト「ライオン ウェルネスダイレクト」

・メタボリックシンドロームとは? | e-ヘルスネット(厚生労働省)

 

【内臓脂肪が気になる人は……】

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「内臓脂肪レベル」とは?

 

内臓脂肪が多いかどうかの判断は、「内臓脂肪レベル」が参考になります。

ただし、これは公的に定められた基準ではありません。

体組成計のメーカー各社が、それぞれ自社の体組成計で測定した場合の内臓脂肪を段階に分けて数値化したものです。

メーカーによって基準が異なるので、あなたが使っている体組成計メーカーの基準を基に判断しましょう。

 

なお、体組成計では内臓脂肪の重量を直接測定することはできません。

表示される数値は、入力した情報と体重、電気抵抗値などから推定される予測値です。

 

【参考記事】

・体脂肪率だけじゃない!体組成計からわかること|ヘルスケア製品の基礎知識|エレコム株式会社

 

内臓脂肪を減らすための4つの方法

 

内臓脂肪を減らすには、主に次の4つの方法があります。

 

・運動(有酸素運動)

・筋トレ

・食事コントロール

・サプリメントの摂取

 

どれが効果的なのでしょうか? 具体的に見ていきましょう。

 

内臓脂肪の燃焼に「運動」が効果的

 

運動は内臓脂肪の燃焼にたいへん効果的で、内臓脂肪を減らすことができます。

具体的にはジョギング、ウォーキング、エアロバイク、アクアサイズなどの有酸素運動が挙げられます。

運動の種類による効果の違いはありません。

 

有酸素運動はかつて「20分~30分以上続けて行わないと効果がない」と言われていました。

しかし近年の研究では、短く分けて行っても合計時間が同じであれば、続けて運動を行ったのと同じ効果が得られるとされています。

まとまった時間を取るのが難しい場合は、まずは歩く時間を作ることを意識してみましょう。

駅まで歩く、バスや電車は1つ先から乗る・1つ手前で降りる、エレベーターやエスカレーターを使わず階段を使うなど。工夫すれば歩く時間を増やすことができます。

 

【参考記事】

・運動で内臓脂肪を減らす|肥満|生活習慣病ガイド|健康コラム・レシピ|オムロン ヘルスケア

 

内臓脂肪の燃焼に「筋トレ」は効果があるか

 

内臓脂肪の燃焼という観点でいうと、筋トレは有酸素運動ほど直接的な効果が期待できません。

ただし間接的には筋トレにも内臓脂肪燃焼の効果があります。

筋トレを行うことによって筋肉が増えると、基礎代謝量が上がります。それにより脂肪が燃焼しやすい体質になるのです。

 

なお、筋肉には瞬発力に関わる「速筋」と持久力に関わる「遅筋」があります。

筋トレで鍛えられるのは速筋です。遅筋は有酸素運動で鍛えられます。

筋トレにより速筋を鍛えることと、有酸素運動で遅筋を鍛えることとを組み合わせると脂肪燃焼の効果が高まるとされています。

また研究により、有酸素運動のあとに筋トレを行うと、その効果が比較的期待できなくなってしまうことがわかっています。

両者を組み合わせるときは、筋トレの後に有酸素運動を行うようにしましょう。

 

【参考記事】

・内臓脂肪減少のための運動 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

・肥満と減量(理論編) 知っておきたい肥満と減量の基礎知識【理論3】減量に筋力トレーニングが必要な理由|健康・体力アップ情報|スポ医科発信情報|横浜市スポーツ医科学センター

 

内臓脂肪を減らすために「食事コントロール」は非常に効果的

 

食事をコントロールすることは、内臓脂肪を減らすことにとても役立ちます。

食事制限をしたグループと運動実践をしたグループとでは、内臓脂肪がともに減少し両者に差はなかったという研究があります。

食事については以下を心がけましょう。

 

・腹八分目に抑えて食べ過ぎない

・野菜・豆類・キノコ類・海藻類など、動物性脂肪の少ないバランスの取れた食事

・ゆっくりよく噛む

・夜食・アルコールはひかえめにする

 

食べ物については、とくに運動と組み合わせる場合はたんぱく質が必要です。

豆類のほか、動物性でも鶏のささみやムネ肉など脂肪の少ない肉ならおすすめです。

 

【参考記事】

・中年肥満男性における運動実践が内臓脂肪に及ぼす影響:食事改善との比較|体力科学|J-STAGE

・食事で内臓脂肪を減らす|肥満|生活習慣病ガイド|健康コラム・レシピ|オムロン ヘルスケア

 

内臓脂肪は「サプリ」で燃焼させられる?

 

サプリを一定期間飲んだ結果、内臓脂肪が減ったという研究結果があります。

サプリも内臓脂肪を減らす効果が期待できます。ダイエットのサプリには、次の3つのタイプがあります。

 

・糖・脂肪の吸収を抑えて摂取カロリーを減らすタイプ

・脂肪の燃焼・分解などをサポートして消費カロリーを増やすタイプ

・腸内の細菌のバランス(腸内フローラ)を整えてムダなものを排出するタイプ

 

サプリ選びの際は、信頼できるメーカーの製品か、実際に利用している人の口コミなどを参考にしましょう。

 

【参考記事】

・新ダイエタリーサプリメント <#001> の肥満に対する一般臨床試験結果|日本食生活学会誌|J-STAGE

 

内臓脂肪の効果的な落とし方

 

運動・筋トレ・食事・サプリと内臓脂肪との関係を見てきました。

内臓脂肪をもっとも効果的に落とすのは、それらを組み合わせる方法です。

脂肪を落とすには、次の鉄則があります。

 

摂取カロリー<消費カロリー

 

摂取したカロリーを消費カロリーが上回らないことには、けっして脂肪は落ちません。

食事とサプリは摂取カロリーを減らす方法です。運動と筋トレ(と一部のサプリ)は消費カロリーを増やす方法です。

摂取カロリーを減らしながら消費カロリーを増やすことが、まずは効果的に内臓脂肪を落とすための近道です。

食べ物に気をつけると同時に、有酸素運動や筋トレを行い、消費カロリーを増やして内臓脂肪を燃焼させましょう。