1日あたりの適切な「塩分」の摂取量と筋トレ・ダイエットとの関係をまとめてみた
2021年10月11日健康に生活するのために、塩分は1日にどれぐらい摂取すればいいのでしょうか?
それにこのページをお読みの皆さんは、筋トレやダイエットにもご興味おありの方がたくさんいらっしゃいますよね。
身体づくりと塩分の関係など、気になるところです。この記事では、健康・身体づくりの両面から1日の塩分の摂取量についてまとめます。
塩分は1日にどれぐらい摂取するのが目安?
まず、今の日本人は1日にどれぐらいの塩分を摂取しているのでしょう?
厚生労働省の「国民健康・栄養調査の概要」によれば、令和元年の日本人の塩分の摂取量は男女の平均が9.9gです(男性10.9g・女性9.1g)。少しずつですが減少の傾向にあります。
どれぐらい摂ればいいかについては、いくつか基準があります。厚生労働省の基準では、男性7.5g未満・女性6.5g未満となっています。日本高血圧学会では6g未満を推奨しています。WHO(世界保健機関)の基準はさらに厳しく、5g未満です。
日本では摂りすぎの人が多いので、方向としては減らすのが基本です。しかし確かに摂りすぎもよくありませんが、少なすぎるのもNGです。適切な量に抑えるという意識で塩分をコントロールしましょう。
とりあえず1食2~2.5g、1日で6~7.5gを目指しましょう。
・【参考記事】「日本人の食事摂取基準(2020年版)」|厚生労働省
1日ぶんの塩分の目安「塩分6g」はどのくらい?
調味料にふくまれる塩分量を知っておくと、塩分量をイメージしやすくなって調節もラクになります。
まず塩そのものですが、小さじ1杯が塩分6gです。1日の基準はだいたい小さじ1杯ということになります。しょうゆは小さじ1、味噌は大さじ1/2、ウスターソースは小さじ2が塩分1gです。
食べ物で言えば、ラーメン1杯の塩分は5~6g、カレー1杯が2gぐらいとなっています。汁物はどうしても塩分が高くなりますね。ラーメンのスープを飲み干したら、それだけで1日ぶんの塩分を摂取してしまうことになります。
塩分の摂りすぎはとくにダイエットにマイナス
塩分を摂りすぎると、とくにダイエットにマイナスになります。まず、むくみの原因になります。塩分を摂りすぎると、体内の塩分濃度を保つため水分を溜めこんでしまうためです。
またリンパ液の流れが悪くなり代謝の状態も悪化します。そのためエネルギーを消費しにくく痩せにくい身体になってしまいます。
また、味覚がわかりにくくなってさらなる塩分摂取の原因になったり、食が進んで食べすぎの原因にもなったりもします。その他、もちろん高血圧や動脈硬化のリスクも高まります。
このように、塩分の摂りすぎには注意しましょう。ただしもちろん行きすぎた塩分カットもNGです。適切な量の塩分を摂るようにしてください。
塩分摂取量の減らし方
塩はかけて食べるよりもつけて食べた方が味を感じやすいので、少ない量に抑えることができます。醤油やソースはかけずに小皿に入れて、つけながら食べましょう。
また、汁物は塩分が高いというお話は先ほどもした通りです。麺類のスープは飲み干さない、味噌汁などは具を増やすことで汁そのものの量は減らすといった工夫も有効です。
ハムやウィンナー、かまぼこなどの加工食品にも多くの塩分が含まれています。高たんぱくの食品も多く悩ましいところですが、食べすぎには注意です。
料理すべてを薄味にすると物足りなくなってしまうので、塩気のある料理も用意しつつほかの料理は薄味にして献立の味付けにメリハリをつけるのもよい方法です。
薄味にするときも、酢や柑橘系の酸味や出汁のうまみ、ハーブやスパイスの香りなどで味の深みをプラスすればおいしくいただけます。
ハーブやスパイスは他にもさまざまな効果が期待できます。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
・脂肪燃焼&新陳代謝アップに効果があるハーブ&スパイス13種類を解説!【ダイエッター必読】 | カラダチャンネル
・習慣にするとダイエットに効果的なハーブティー10種【脂肪燃焼や間食対策に】 | カラダチャンネル
これらの方法で摂取する量を減らすほか、体内から余計な塩分を排出するという考え方もあります。
アボカドや小松菜など野菜類に多く含まれるカリウムは、塩分を体外に排出する働きがあります。野菜もしっかり食べましょう。
塩分不足はとくに筋トレにマイナス
塩分が足りない場合は、とくに筋トレを行うときにマイナスとなります。塩分不足は次のような症状の原因になってしまいます。
まず、塩分が不足しすぎると、まれに痙攣を起こしてしまうことがあります。
体内の塩分濃度が下がると、ナトリウムの濃度に合わせて体内で水分が移動します。その結果、筋肉の収縮が起こってしまうのです。
筋トレのように負荷をかけた運動中の痙攣は大変危険です。
また脱水症状の原因にもなります。体液濃度が薄くなると、元の濃度に戻すために水分を排出してしまうからです。
脱水症状は体温の調節ができなくなり、時には命にかかわります。
これらは熱中症の症状とよく似ています。熱中症は汗と一緒に塩分などミネラルが流れ出てしまうことも原因の一つです。
塩分が足りない危険性もイメージしやすいのではないでしょうか。
ただし、もちろん塩分の摂りすぎもNGです。適切な量の塩分に抑えるようにしましょう。
筋トレ民は汗で流れ出た塩分を補おう
筋トレ後には、適切な形で塩分を補うことが大切です。具体的には、塩分と水分の両方をセットで摂るようにしましょう。熱中症対策と同じですね。
これにより、痙攣や脱水症状を避けることができます。汗の塩分濃度は一定ではないのですが、「汗1リットル中に塩分約3g」を目安にしてみてください。
さらに、1日トータルの塩分量を意識して摂取しましょう。筋トレ後に塩分を摂取するのも大切ですが、そのせいで補う以上に塩分を摂りすぎてしまっては意味がありません。
1日トータルで、どのタイミングでどのぐらい摂取するのかイメージしておきましょう。
このように、塩分の摂取量は筋トレやダイエットにも大きな意味を持ちます。適切な塩分量で健康を保ち、さらにはカッコいい身体づくりにも役立てましょう!