カラダと脳に刺激を与えて脳機能を高める“脳活性化メソッド”「シナプソロジー®︎」とは
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カラダと脳に刺激を与えて脳機能を高める“脳活性化メソッド”「シナプソロジー®︎」とは

2020年08月07日

※この記事は『簡単な動きで脳がイキイキ「シナプソロジー」 スポーツジム考案 1日10分の若返りエクササイズ』(シナプソロジー研究所・著/カンゼン・刊)より抜粋・改変したものです。

※シナプソロジー、シナプソロジー®︎、SYNAPSOLOGYは、株式会社ルネサンスの登録商標です。

 

脳を活性化させるメソッド「シナプソロジー」とは

脳を活性化させるには、脳に適度な刺激を繰り返し与えることが必要で、楽しく、意欲的に行うことで、さらに効果的になると言われています。

 

シナプソロジーでは、見る、聞く、触るといった五感(感覚)、考える、記憶する、計算するといった認知機能へ刺激を与え、その刺激に対して言葉を発したり、笑ったり、身体を動かすなどして反応することで、脳の機能を高めていきます。

 

笑顔やコミュニケーションが生まれ、楽しく続けられるのが特徴のため、子どもから高齢者、アスリートやビジネスマンにまで活用されている「脳活性化メソッド」なのです。

 

では、「シナプソロジー」とは、具体的にどんな方法論なのでしょうか。

 

簡単にまとめると、じゃんけんやボール回しといった基本的な動きに対して、視覚や聴覚などの感覚器を通じて入る刺激や、認知機能(記憶・学習・注意・集中・思考・言語等)に対する刺激を、適切なタイミングで変化させ(スパイスアップと呼ぶ)、その刺激に対して動きや感情を伴って反応することで、脳を活性化させていくメソッドです。

 

 

もう少し、詳しく説明していきましょう。

シナプソロジーでは、指示の言葉を耳で聞いたり(聴覚)、目で見て確認したり(視覚)、動きの中で身体やものに触れたり(触覚)することで、脳の一次体性感覚野という部分に刺激を与えていきます。

 

 

また、エクササイズを行いながら、動作を記憶・判断したり、計算を行ったり、発声する言葉を想起したりするなど、認知機能をつかさどる脳に対しても刺激を与えていきます。

そして、指示に対して反応する際は、必ず動きを伴いますので、脳の一次運動野という部分を使って身体の各器官に対して情報伝達を行うのです。

 

特に、手先や口まわりを使うことは、脳の一次体性感覚野や一次運動野の広い範囲を刺激することがわかっているため、シナプソロジーでは指先を使ったり、声を出したりすることを多く行います。

脳により効果的に刺激を与えるには、楽しく、意欲的に、繰り返し行うことも大事です。

 

関心や興味を持っていたり、意識し、集中していたり、気持ちよく楽しみながら行ったりすると、感情や情動に関係した脳も活性化されるのです。

 

シナプソロジーのエクササイズには、2人組やグループで行えるものも多く、コミュニケーションを取りながら皆で楽しく行うことができます。

 

「スパイスアップ」が脳にさらなる刺激を与える

脳を活性化させるには、慣れた刺激だけでなく、適度に混乱させられるような新しい刺激が重要です。

そこで、シナプソロジーでは、感覚器を通じて入る刺激や認知機能への刺激を適切なタイミングで変化させるようにしています(これを「スパイスアップ」と言います)。

 

 

シナプソロジーでは、まず基本となる動作を行います。

じゃんけん・ボール回し・足踏み・手をたたくなど、誰もが経験したことがあるものも多く、それ以外の動作でも、比較的わかりやすいものにしています。

この基本動作を何回か繰り返した後、慣れてきたらスパイスアップに移ります。

 

スパイスアップでは、指示の言葉を変える、計算を交える、言葉を想起する、新たに記憶する、英語にする、視覚から聴覚情報に切りかえるなど、刺激(スパイス)を変化させていきます。

例えば、本書に収録されているエクササイズ「握手&ハイタッチ」を例にして説明します。

 

基本動作では、「1」と指示されたら2人で握手、「2」と指示されたら2人でハイタッチをします。

 

▲「1」と指示されたら2人で握手

 

▲「2」と指示されたら2人でハイタッチ

 

これをスパイスアップでは、「1」「2」をそれぞれ「赤」「緑」に置き換え、さらに「赤」「緑」から連想されるもの(例えば、「赤」⇒りんご、「緑」⇒かえる…など)を思い出したりしながら刺激を変化させていきます。

 

具体的な方法については「シナプソロジー研究所」が公開している動画が非常に参考になりますので、併せてご覧ください。

 

▲認知機能を向上!脳を活性化するエクササイズ・シナプソロジー『交互にグー・チョキ・パー』

 

▲注意機能を向上!脳を活性化するエクササイズ・シナプソロジー『全身2つじゃんけん』

 

脳への刺激は、なぜ脳を活性化させるか

それでは、シナプソロジーを行うことで脳を刺激すると、なぜ脳が活性化するのでしょうか。

脳はよく使い、刺激(情報伝達)すると「シナプス」という神経細胞同士で情報を伝達する部分が増え、逆に使っていないと減ってしまうということがわかっています。

 

 

脳をよく使うと、シナプスが増え、脳の神経細胞同士が連携することでネットワークを増加させ、脳がより機能するようになるのです。

これには、脳が使われると、その機能に関係した部分の血流が増え、神経栄養因子(神経細胞の分化・成長に関係するほか、シナプスを伸長させる働きがある)も増えることが深く関係しています。

 

まとめると、シナプソロジーを行うことで、感覚や運動に関する広い範囲の脳や、認知機能をつかさどる脳が刺激されます。

また、楽しさや爽快感から、感情や情動に関係した脳にも刺激を与えます。

さらに、スパイスアップによって、刺激を変化させ続け、脳を適度に混乱させることで、シナプスや神経回路のネットワークをより増加させ、脳の機能を高められると考えられています。

 

【話題の本】

簡単な動きで脳がイキイキ「シナプソロジー」 スポーツジム考案 1日10分の若返りエクササイズ

  • 作者: シナプソロジー研究所
  • 発行元:カンゼン
  • 発売日: 2020/8/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

[監修]藤本 司(ふじもと・つかさ)

昭和大学名誉教授(脳神経外科)。シナプソロジー医学顧問。アレクサンダーテクニークBC 医学顧問、さがみリハビリテーション病院顧問、日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本認知症学会専門医・指導医、日本脳神経外科認知症学会顧問、日本脳神経超音波学会名誉会員。日本脳神経外科漢方医学会顧問、横浜地方裁判所専門委員、日本の脳神経外科の第一人者である。主な著書(一般書)に、『「脳卒中」と言われたら…―お医者さんの話がよくわかるから安心できる』(保健同人社)、『最先端を目指す脳外科医』(悠飛社)などがある。