出血、いぼ、かゆみ…人に相談しづらい肛門のトラブル|6つの症状からおしりの悩みを解決
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出血、いぼ、かゆみ…人に相談しづらい肛門のトラブル|6つの症状からおしりの悩みを解決

2023年05月26日

肛門にできる「がん」もある

肛門がんは1年で1000人しか見つからない稀ながんです。発生率は全悪性腫瘍の0.1%で大腸がんの約2%と極めて珍しいです。
主な症状は
・排便時の違和感、痛みや出血
・肛門の膨張
・肛門周辺のかゆみ
・血便
などが挙げられます。
原因は解明されていませんが、喫煙、肛門を使用した性交渉、免疫力の低下などが挙げられ、特にHPVへの感染が目立ち、肛門がん患者の約80~90%がウイルスに感染しているというデータがあります。
肛門がんは大きく分け、粘膜部分にできる「肛門管がん」「肛門にできる皮膚がん」、痔瘻が悪化してできる「痔瘻がん」の3種類です。
そのほか、肛門がんに関連する疾病があります。
クローン病:大腸、小腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍を引き起こす疾患です。合併症として肛門がんが生じることがあります。
尖圭コンジローマ: HPVに感染することで性器周辺に生じる腫瘍です。悪化してがんに移行することがあります。
肛門部ボーエン病:皮膚の表皮ケラチノサイトと呼ばれる細胞ががんになる疾患です。肛門に病変が見られる稀ながんです。
パジェット病:わきの下、会陰部、肛門周囲などに発生する上皮内のがんです。進行するとバジェットがんになります。
有棘細胞がん:表皮にある有棘層の細胞が悪性化してできる腫瘍です。肛門にできるのは稀です。
悪性黒色腫:メラノサイトという皮膚の細胞が悪性化してできる腫瘍です。稀に肛門に生じることがあります。

まとめ

肛門は実は複雑でデリケートな器官です。体外への出口になっている、なくてはならないお尻の穴です。うんちを溜めたり、うんちを出したり、おならを出したりと単純に閉めたり緩めたりだけない役割を担っています。うんちが勝手に出てしまわないこと、うんちとおならが識別できるのも肛門のおかげなのです。
恥ずかしさからなかなか誰にも相談できず一人で悩み、症状が悪化するなどの悪循環に陥りかねません。
気になる症状は放置せず、専門医や専門機関に相談することで大切な器官を守っていきましょう。


【商品情報】
書籍名:カラダのすべてを肛門は知っている 世にも不思議な肛門 驚きのメカニズム
値段:1,870円(税込)
監修:赤羽根拓弥
出版社:カンゼン