出血、いぼ、かゆみ…人に相談しづらい肛門のトラブル|6つの症状からおしりの悩みを解決
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出血、いぼ、かゆみ…人に相談しづらい肛門のトラブル|6つの症状からおしりの悩みを解決

2023年05月26日

肛門はかゆい、出血、便が漏れる、痔など実はトラブルが潜んでおり、デリケートな器官だからこそ受診や検査が必要なのです。
あなたの気になる症状の解決の糸口が見つかるよう、症状や状態における対処法や原因などをご紹介します!
恥ずかしがらず相談できるきっかけに、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

聞きづらい肛門の6つのトラブル

肛門はうんちやおならがでるお尻にある穴です。人体を形成する初期段階で肛門の原型は作られます。溜めたり、閉めたり、緩めたりと消化器官の出口の役割を果たしています。
気になる症状があっても恥ずかしくて相談できない方のために、発売中の書籍『カラダのすべてを肛門は知っている(監修:赤羽根拓弥 )』から、かゆみや出血など肛門のトラブルを6つの事例で紹介していきます。

かゆみは「肛門そうよう症」の可能性が高い

肛門にかゆみを感じることはありませんか? そのほとんどは「肛門そうよう症」が原因とされています。「そうよう(掻痒)」とは「痒い所を掻く」ことで、肛門そうよう症は肛門の周囲に原発疹がなく掻痒感があることを指します。
原発疹は体の内側から吹き出してきた湿疹のことなので、肛門そうよう症は皮膚の病気ではないのです。
きっかけとして便秘や下痢などの便通異常やおしりを拭く際に強く拭いたり、洗浄便座などで洗浄しすぎるなどが挙げられます。また、症状としては、赤くなり慢性化し肛門が白くなる「色素脱失(脱色素斑)」、皮膚が黒っぽくなる「色素沈着(シミ)」、皮膚のシワに沿って亀裂が入りあかぎれのような状態になる「皮膚亀裂」、皮膚が象のように固くなる「苔癬化」、掻き傷の「掻破痕」や炎症を起こしたのちしわが盛り上がり腫れたようになる「浮腫状皮膚」が現れます。
このようにほとんどは肛門そうよう症に分類されますが、掻痒以外にもかゆみの原因は存在し、カンジタやかぶれ、ぎょう虫症、痔、アトピー性皮膚炎、痔などの皮膚疾患にも注意は必要です。かゆみが収まらないときは肛門科を受診しましょう。

トイレットペーパーに血「出血の状態をチェック」

うんちをした後にトイレットペーパーに血がついていたり、うんちに血が混じっていたら大腸や肛門の病気のサインかもしれません。
血の量や色から病気の推測ができます。
赤い血は肛門近くからの出血が考えられ、出血量が多い場合「内痔核」が紙に付着する程度の場合「裂肛」が疑われます。赤黒い血の場合も同様の疾患が疑われますが、「大腸憩室」からの出血も考えられます。
血豆のようなものから真っ黒な血がでる場合「血栓性外痔核」やケロイド状のものから血膿のようなものが出る場合「痔瘻」と推測できます。
うんちの表面に赤い血が混じっている場合には「大腸ポリープ・大腸がん」の可能性があります。また、少量の血と一緒に透明な粘液がでる場合は、直腸の粘膜が肛門買いに出てしまう「直腸脱」の可能性もあります。
「潰瘍性大腸炎」は血液に粘膜が混じり下痢を伴います。強い腹痛と血便、下痢がある場合には「虚血性腸炎」が疑われ、タール状の黒っぽく臭いうんちが大量に出る場合は「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」など消化管上部の病気も疑われます。
いすれの異常排便や痛みは病気のサインです。専門医の診断を受け正しい判断を仰ぎましょう。